「今、海外旅行って危ないんじゃない?」

世界中の色んなところでテロが起こっている昨今。

ご家族や周りの方にそんな風に言われると、不安になりますよね。

今日は、フィリピンを例に、スタディツアーに参加する時の

治安についての考え方を紹介したいと思います。


まず、スタディツアーを選ぶ際に、参考としてご覧いただきたいのが、

外務省の海外安全ホームページです。

http://www.anzen.mofa.go.jp


ここでは、日本政府が世界各地の治安状況をレベル別に分けて、

わかりやすく説明してくれています。


危険度に合わせて、以下の4つのレベルで表示されています。

レベル1:十分注意してください

レベル2:不要不急の渡航は止めてください

レベル3:渡航は止めてください

レベル4:退避してください。渡航は止めてください


2016年にテロが起こったバングラデシュはレベル2、

2017年早々にテロが起こったトルコは、地域によってレベル1~4と

警戒レベルが異なります。

欧米地域については、レベル表示がされていませんので、

判断が難しいのですが…

訪問先の国の治安状況を判断する、指標の1つになります。


私がよく訪れるフィリピンを例として、具体的に見ていきましょう。

http://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_013.html#ad-image-0


この地図では、ミンダナオ島とパラワン島の一部がレベル2、

ミンダナオ島の一部はレべル3です。

それ以外の地区(マニラやセブ島、ボラカイ島、棚田などがある

北部ルソンなど)はレベル1です。これはここ10年以上変わっていません。


やはり、レベル3のところは、フィリピン人にも、

「信頼できるフィリピン人に案内してもらわない限りは危ない」、と言われます。

レベル1のマニラは、通い始めて10年以上経ちますが、テロは

起こっていません。


このサイトをじっくり読んでいると、テロや誘拐などの事例が記載されて

いるので、余計に怖くなってしまうかもしれませんが(苦笑)、

たいていのトラブルは起こりやすい場所などが決まっているので、

そういった場所を避けることで大きくリスクを回避することができます。


上記サイトにも記載がありましたが、テロの標的となりやすい場所

 ◇欧米関連施設

 ◇政府施設

 ◇公共交通機関

 ◇観光施設

 ◇デパートや市場など不特定多数が集まる場所

を避けることで、リスクをずいぶん下げることができます。


スタディツアーでは、そうしたテロの標的になりやすい場所にはあまり

行かない場合が多いです。

スタディツアーでよく訪問するのは、

 ◆都市スラム

 ◆山奥、離島などの農村

 ◆被災地

といった、外国人観光客の少ない場所がほとんどです。


地元の人しかおらず、しかも富裕層・特権階層の人々がほとんど

いないこうしたエリアが、テロの対象になるとは考えられません。

そんな中、スタディツアーに参加する際に最もリスクが高いのは、

空港でしょう。でも、海外旅行に行くなら、それは避けようがありません。


その次に、念のため避けておいた方がよいのは、ショッピングモール。

また、公共交通機関も避けた方が安心です。

スタディツアーに申込む前に、主催団体の方に

 ★ここまでに記載してきた避けた方が良い場所に行くか

 ★公共交通機関は使うか

について尋ねておくのもよいと思います。


テロの問題について、事前に考慮してツアー工程を組んでいる団体

であれば、どのような対策をとっているか説明してくれるはずです。

事前に考慮してくれているツアーの方が、まったく考慮していないツアー

より安心して参加できるのではないでしょうか。


フィリピンについては、テロよりも気になるのが、「日本人の誘拐事件」。

時折耳にしますが、現地に暮らしている日本人がターゲットになりやすいので、

旅行者は心配いりません。


スタディツアーの主催者は、その国についてとても詳しいですので、

不安な点については、遠慮なく問い合わせることをお勧めします。

現地で暮らしている人からすれば大したことない問題も、マスメディアを

通じて伝えられると、とっても怖い出来事のように聞こえるもの。

現地の生の情報を知る人から、直接リアルな情報を仕入れることで、

「本当に注意すべきこと」を知ることが大切だと思います。


強盗やすりなどは、人込みを避けること、暗くなってからや早朝に出歩かない

ようにすることで、ずいぶんリスクを下げられます。


大きな荷物を持ち、地図を持って不安そうにきょろきょろしていたら

ターゲットにされます!気をつけて下さいね。

出歩く時はあまり金目のものを持ち歩かず、もし強盗にあったら抵抗せずに

お金を渡してしまえば、命は助かります。そのためにも、お金を分散させて

持つと、安心です。


私の友人は、観光している時に話しかけてきたフィリピン人と仲良くなり、

その人と一緒に観光をしていました。

そして、その人がくれたビールを飲んだ後、眠り込んでしまい、気づいた時には

お金がなくなっていたそうです。

いわゆる、睡眠薬強盗です。

こういうケース、私の友人だけでも2件起きています。


特に観光地においては、見知らぬ人と仲良くなり過ぎないように、

ある程度は警戒してください。

良い人もたくさんいるのですが、こういう手口もたくさんあります。


通常、スタディツアーでは、NGO職員などの現地をよく知る人がガイド役

となってその国をめぐります。集団行動をすることが多く、夜間出歩くことも

滅多にないので、こうした犯罪被害に巻き込まれる可能性は低いと

言えます。一番注意したいのは、フリータイムや、ツアー前後の1人旅の

時です。


どこでテロが起こってもおかしくない今の世の中。

100%大丈夫な海外旅行はないと言わざるをえません。

ただ、多くのテロは、たくさんの人を巻き込める場所や、外国人が多い場所、

富裕層が多い場所で起こりやすいです。

逆に、貧困層の多い地区(スラムや農村)ではテロが起こりにくいと言えます。

その点から考えると、スタディツアーやワークキャンプは、観光旅行より

テロに遭遇しにくい旅と言えるのではないでしょうか。


少しでも参考になれば幸いです。


スタディツアー大好き♪ 野田沙良

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「子どもに教育、女性に仕事を」 

認定NPO法人アクセス

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http://www.page.sannet.ne.jp/acce/

https://youtu.be/mcDZhCXCSbM

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スタディツアーに行こう。

世界中にちらばる問題を体感する旅 新しい自分になるきっかけになる旅 それが、スタディツアー。 22歳でスタディツアーに参加し、NGOで働くことになった、スタディツアー主催団体の中のひとが魅力や気をつけたいことなどを綴ります。

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